オナ禁・エロ禁日誌

Live each day as if it was my last.

いくじなしの初恋

「おじさん、結婚してるの?」

「いやー、まだまだだよ」

「じゃあ、彼女くらいはいるんだよね?」

「残念ながら」

「そっかぁ。でもオナ禁っていう名前のものはしているんだよね?」

「うっ。そうだけど、そのキラキラした目で見つめないでおくれ」

 

友達1人できるかな

私の初恋の相手のAさんは、初めての友達でもありました。自分にはもったいないくらい可愛かったと、今でも思います。仲がよかったのは、すぐ目の前の家に住んでいて、親同士仲がよく、同じ幼稚園・小学校に通っていたからです。当時は毎日彼女の家に遊びに行っていました。図々しい話ですが、自宅のような感覚で勝手にお邪魔していました。


幼稚園の頃の私は苛められっこでした。他の子供から殴られても殴り返せず、すぐに泣いてしまうくらいの臆病者でした。どこかトロいところもあったと思います。弱虫、泣き虫、いくじなしの私は、全く自分に自信がなかったのです。

そんな自分と優しく楽しく遊んでくれたのは、姉を除けば初恋の女の子だけでした。あまりにも一緒にいるのがあたりまえだったので、兄弟のような感覚が近かったかもしれません。

 

後で知ったことなのですが、彼女に意地悪な子も沢山いたようです。幼心に最も傷ついたのは、「アルケミストくんと仲良くしているなんて、Aさんもバカね」と意地悪な女の子に言われたことでした。普通の子だったら、怒って言い返したことでしょう。ですが、自信のなかった私は自分を責めました。そして、情けなく心苦しく思ったのです。「僕のせいでAさんも苛められているんだ」と。

 

Aさんは結局小学校1年生のときに、別の学校に引っ越していきました。どうも、意地悪な同級生が原因だったようです。彼女とは笑顔で別れたのですが、その晩は涙が止まりませんでした。泣き虫の自分でも、あれだけ泣きじゃくったのは初めてかもしれません。

こういう嫌な思い出を乗り越えることで、みんな大人になっていくのでしょう。私のほうは、いじめっ子グループの懐柔に少しずつ成功していきました。バカなことをやって、とにかく彼らを笑わせることで、彼らも「こいつと遊ぶと楽しい」と思ってくれたのかもしれません。

 

とは言え私は未だ臆病者です。学生の頃も、好きな子になかなか告白できずにいました。もちろん振られることへの恐怖もありましたが、それ以上に「自分なんかに告白されて、嫌な思いをさせてしまったらどうしよう」と不安でならなかったのです。誰かと付き合えば、臆病も治るかなぁと思っていたのですが、単にその傾向が弱まるだけで、根本的な部分で臆病なのは変わらないようです。

 

月日が流れ、私も大人になりました。Aさんのおじい様がなくなられた時、たまたま帰国していた私はお葬式に出席しました。そこでAさんと少しだけ近況を報告し合いました。

彼女のお腹には新しい命が宿っていました。きっと彼女に似た可愛いらしいお子さんが生まれてくるのだと思います。迷惑をかけるのは本意ではないですし、もう多分彼女と会うことは二度とないでしょう。思いっきりの感謝と、寂しさを胸に感じながら「じゃあね」と一言で帰りました。

何はともあれ、いい経験をさせてもらったと思います。これを糧に、少しでも恋愛に積極的な人間になれればいいのですが……。

 

あっ、オナ禁関係ないですね(汗)

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